訪日外国人の急増で、福岡市内ではホテルの開業ラッシュが続いている。各ホテルは福岡らしさをアピールするなど集客に躍起だ。ただ、不動産サービス大手のCBREが、2021年には客室の供給が需要を上回るとの予想を発表。供給過剰への懸念も出始めている。
博多の昔ながらの町並みを感じさせる「博多塀」をイメージさせるロビーに、伝統的な博多織のデザインで彩った客室。6月27日に開業した「三井ガーデンホテル福岡祇園」は、福岡ならではの趣向を随所に盛り込んだ。
客室は全300室。訪日外国人から国内のビジネス客までの幅広い客層を想定する。客室の平均想定単価は1万4千円前後、客室稼働率は90%を見込む。三井不動産が九州でホテルを手がけるのは熊本に次いで2カ所目で、20年春には福岡・中洲でも開業予定だ。博多や天神での開業もめざす。小田祐・ホテル事業部長は「この価格帯のホテルは少ない。特徴がないと埋没するリスクがあるので、唯一無二のホテルを造ることが大切だ」と話す。
福岡市によると、市内のホテル…