備蓄米売り渡し 中小の小売業者など きょうから申請受付開始——贯通日本资讯频道
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備蓄米売り渡し 中小の小売業者など きょうから申請受付開始

随意契約による備蓄米の売り渡しについて、中小の小売業者などを相手とする、新たな仕組みでの申請の受け付けが30日から始まります。今回売り渡されるコメは「古古古米」と呼ばれる令和3年産の8万トンで、どのくらいの申請があるのかが焦点となっています。

随意契約による備蓄米の売り渡しは当初、大手の小売業者に令和4年産20万トン、令和3年産10万トンのあわせて30万トンを売り渡す予定でしたが、令和4年産に申請が集中し、受け付け開始翌日に予定量に達しました。

これを受けて農林水産省は契約の相手を中小の小売業者やコメ販売店とする新たな仕組みに見直し、30日から申請の受け付けを始めます。

対象となるコメはまだ申請が確定していない令和3年産の8万トンで、年間1000トン以上、1万トン未満の取扱量がある中小の小売業者向けに6万トン、精米設備があるコメの販売店向けには2万トンとしています。

価格は60キロあたり消費税込みで1万886円で、5キロに単純に換算すると907円で売り渡すとしています。

これに一般的な流通経費が上乗せされた店頭での価格について、小泉農林水産大臣はこれまでに「5キロ税抜き1800円程度になるのではないか」と述べています。

申請の受け付けは30日午前10時から始まり、申込量が予定量を上回った場合には農林水産省が調整の上、契約量を決めるということです。

29日に行われた事業者向けの説明会には1000を超える参加があったということで、農林水産省は申請があったところから順次手続きを進めていくとしています。

今回売り渡されるのは「古古古米」と呼ばれる収穫から3年以上たったコメで、どのくらいの申請があるのかが焦点となっています。

消費者に早く届けるには? 精米作業がカギ

 

随意契約の備蓄米が消費者のもとに早く届くためにはコメの精米作業がカギを握ると指摘されています。

備蓄米は国が委託する民間の保管倉庫に「玄米」で保管されているため、多くの場合、流通の過程で精米され、消費者に届きます。

生産者から集荷業者、そして卸売業者へとコメが流れる通常の流通では、主に卸売業者が精米作業を担います。

一方、今回の随意契約による備蓄米の売り渡しでは保管倉庫から直接、小売業者にコメが引き渡されます。

小売業者は精米設備を持たないケースが多く備蓄米をどこで精米するかが課題になっています。

契約を結んだ事業者のうち、大手生活用品メーカーの「アイリスオーヤマ」は申請したグループ会社の宮城県内の工場で精米を行うことにしています。

「楽天グループ」は取り引きの実績がある全国の複数の卸売業者に精米を委託することにしていて、1つの業者に負担が集中しないよう作業を分散させながら対応しているとしています。

流通大手の「イオン」もふだんから取り引きがある各地の卸売会社に精米を委託していてなるべく早く店頭に届けられるよう対応を急いでいるとしています。

小泉大臣は28日、コメの卸売業者でつくる団体に備蓄米の流通への協力を求めた上で「卸売業者は精米の能力を持っているのでフル稼働でお願いしたい」と話していました。

ただ精米工場の運営会社でつくる業界団体によりますと、通常、コメの精米は小売業者の希望に応じて行っているため、年間を通じて工場が稼働しているということです。

通常のコメに加えて、これまでに放出された備蓄米を精米している業者もあるということで、随意契約による備蓄米の精米にどれほどの業者が応じられるか懸念があるとしています。

小泉大臣は5月27日の会見の中で「酒造組合の一部などから『精米工場が空いている』という申し出が来ている。今後、契約した小売業者から『精米できるところはないか』という問い合わせもくると思うのでマッチングしていきたい」と述べています。

一方、30日から新たに売り渡しの対象となったコメの販売店は自前の精米施設がある店が多いことから備蓄米をスムーズに引き渡すことができれば早期の販売につながるという見方もあります。

このほか、精米の手間を省くため、玄米のまま販売することを検討している小売業者や、こうした動きが今後広がる可能性があるとして消費者向けにスマートフォンの地図アプリでコイン精米機がある場所を検索できる機能を公開した企業も出ています。

随意契約で備蓄米購入 仙台の日用品メーカーは精米作業開始

 

随意契約による政府の備蓄米が29日、宮城県亘理町にある大手生活用品メーカーの精米工場に到着し、精米や袋詰めの作業が行われました。

会社では準備を進め、6月2日から店舗での販売を始めるとしています。

仙台市に本社がある大手生活用品メーカーアイリスオーヤマのグループ会社「アイリスアグリイノベーション」は、5月27日に随意契約で令和4年産の備蓄米1万トンを購入する契約を締結しました。

29日午前、宮城県亘理町にある精米工場に第1便となる12トンの備蓄米が到着し、トラックから降ろされたあとフォークリフトで倉庫に次々と運び込まれました。

昼すぎからは精米したコメをふだんブレンド米向けに使用している米袋に詰める作業が行われ、袋には消費者が備蓄米と分かるようシールが張られていました。

アイリスオーヤマの田中伸生執行役員は「1日でも早く消費者の手にわたるようにスピーディーに作業を進めてきた。まだ限られた量だが今後、入荷しだい早く店頭に並べたい」と話していました。

この会社では、5キロ入り税込み2160円で、6月2日から宮城県と神奈川県、それに千葉県の店舗で販売を始めるということで、30日は各店舗に向けてコメを配送する予定だということです。

また、オンライン販売の予約は、29日に続いて30日も午後1時から受け付けを始めるとしています。

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