サッカーの欧州連盟(UEFA)カップの1回戦第1戦は15日、英国のボルトンなどで行われ、MF中田英寿の所属するボルトン(イングランド)はロコモティフ・プロブディフ(ブルガリア)と対戦し、中田英が後半ロスタイムに頭で決勝点をアシストして2-1で逆転勝ちした。中田英はフル出場し、ボルトンでのデビュー戦を飾った。
FW高原直泰のハンブルガーSV(ドイツ)はコペンハーゲン(デンマーク)と1-1で引き分けた。高原は先発したが得点はなく、後半12分に退いた。中田浩二のマルセイユ(フランス)はゲルミナル(ベルギー)と0-0で引き分け。中田浩は先発して後半19分に交代した。
フェイエノールト(オランダ)はラピッド・ブカレスト(ルーマニア)と1-1で引き分け、小野伸二はベンチ入りしなかった。(ボルトン共同)
◇劇的な決勝点アシスト
中田英は新天地でのデビュー戦を劇的な決勝点アシストで飾った。ゴール正面で、低い左からのクロスをしゃがみながら頭で合わせ、背後にいた右サイドのボルゲッティへ絶妙なパス。一瞬で相手守備陣を抜く鮮やかなプレーだった。
ポジションは、大黒柱のオコチャとともにほぼ中央で、2人の攻撃的MFと1人の守備的MFとの間でプレー。好きなポジションで縦横無尽に大きく動いた。雨でピッチがぬれ、得意のパスワークは十分には発揮できなかったが、果敢なタックルとヘディングの競り合いで貢献した。
後半17分、危険なタックルで警告を受けたが、アラダイス監督は「激しい当たりを怖がらず、意欲を見せてくれた」と評価した。同19分の左足ボレーシュートが大きく枠の外へ飛ぶなど、まだ試合勘は戻っていない。それでも同監督は「時折見せたうまいボールタッチなどは、期待通りだった」と褒めた。
中田英はこの夏、同監督と直接話してイングランドでプレーしたい思いを売り込んだという。日本の「欧州組」の第一人者が夢をまた一つ、粋な形で実現させた。(共同)