マツダは4日、スポーツ車「RX-8」をベースにした水素ロータリーエンジン車を、来年発売することを明らかにした。官公庁や企業向けに月額100万円以下でリースする予定で、21日開幕の東京モーターショーに出品する。
マツダが独自開発したロータリーエンジンを水素かガソリンを燃料にして動かす。水素とガソリンのどちらを使うかは、運転者がスイッチで選択できる。燃料満タン時の走行可能距離は、水素のみの使用で100キロ、ガソリンのみ使用では549キロ。
各社は、水素と酸素の化学反応で電気を起こす燃料電池車の開発を進めている。しかし特別の部品開発でコストがかかり、現時点で発売すれば1台数億円になる。水素ロータリーエンジン車は、既存のエンジン部品や生産設備などを活用できるため、マツダは「燃料電池車の5分の1以下のコストで生産できる」と話している。
同社は、電気モーターでも走行可能なハイブリッド型の水素ロータリーエンジン車の開発も進める方針だ。【工藤昭久】