民事訴訟法の権威で、司法試験の考査委員も務めた、立教大学・法科大学院の教授が、38歳の長男に包丁で胸などを刺され、死亡しました。
殺害されたのは、立教大学法科大学院の井上治典教授(64)で、午前5時ごろ、川崎市多摩区の自宅で38歳で無職の長男に包丁で胸など数カ所を刺され、まもなく死亡しました。
長男は殺人未遂の現行犯で逮捕され、当初は「僕が刺した」と犯行を認める供述をしていましたが、現在は、時々独り言を言う状態で、犯行時のことについては答えないということです。
警察は、容疑を「殺人」に切り替えて動機などを調べるとともに、刑事責任が問えるかどうか慎重に調べています。
井上教授は民事訴訟法の専門家で、神戸大学や九州大学教授を経て98年に立教大学法学部長に就任したほか、司法試験の考査委員、東京六大学野球連盟の理事長も務めました。
立教大学では井上教授の突然の死に大きな衝撃を受けていて、「残念な気持ちでいっぱいです」などとするコメントを先ほど発表しました。