人気怪獣ガメラの誕生40年を記念し、6年ぶりの復活となる映画「小さき勇者たち~ガメラ~」の製作発表が12日、都内のホテルで行われた。主演の富岡涼(12)らキャストに加え、映画の設定と同じ体長8センチ、1メートル、5メートルの“実物大”ガメラもお披露目された。
中でも、卵からかえったばかりという設定の8センチガメラは、アフリカ中部に棲息する本物のケヅメリクガメ。1メートル(リモコン)や5メートル(着ぐるみ)のデザインのモチーフでもあり、まさに21世紀型ガメラのルーツ。今夏の撮影時には5センチほどだったが、順調に成長し、最大では70センチを超えるまでになるという。
卵を拾う主人公の少年(富岡)がつけた名前「トト」の愛称で、スタッフの間でも人気者。映画の中では、生まれたばかりだが宙を舞い、火を吐くシーンもある。そのためクランクアップ後の現在も、CGパートの撮影に参加するため、スタッフが気温や食べ物に気を使いながら飼育している。終了後は、伊豆の水族館に寄贈される予定だ。
ペットとしての相場価格は1万6000円ほど。製作費15億円に比べれば微々たるものだが、12作目にして初登場となる“幼少ガメラ”の存在感は抜群。その活躍への期待は高まるばかりで、富岡は「小さいトトは、なかなか芝居をしてくれなくて大変だった」と話し、会場の笑いを誘った。出演は他に夏帆、津田寛治らで、来年4月29日公開。