楽天がTBS(東京放送)の筆頭株主になり、経営統合を提案した問題で、東京放送労働組合(組合員約700人)の高木盛正委員長(43)は16日、毎日新聞の取材に対し「楽天の出方を見極めるには時間がかかるだろう」と述べ、社内に戸惑いが広がっているとの認識を示した。
楽天の行動について、高木委員長は「TBSは公共的使命と社会的責任を負っている。楽天が、その使命と責任を果たす覚悟があるのか、今は判断できない」と述べた。そのうえで「社内の反応は、判断しかねるという意見が大半だ。楽天が株の買い増しに出てくれば別だが、(楽天の行動を)判断するには時間がかかるだろう」と語った。
今後の労組の方針については「基本的に労使協調路線でいく。20日からは代議員会を週1回のペースで開き、現状をこまめに組合員に伝えたい。状況が変われば、民放労連や系列各局に対し、組合の姿勢を明確にしたい」と説明した。【丸山進】