高校に開設された英語以外の外国語科目で、トップの中国語に次ぎ、韓国・朝鮮語がフランス語を抜いて初めて2位になったことが文部科学省の調査で分かった。同省国際教育課は「近隣諸国の言葉を学ぼうという流れに加え、韓流ブームで増えたと考えている」と話している。
同省によると、英語以外の外国語を開設する高校(中等教育学校の後期課程を含む)は今年5月1日現在で公立504校、私立244校の計748校。高校全体の約14%に当たり、03年の653校に比べ約14.5%増えた。言語別の1位は553校の中国語。次いで韓国・朝鮮語が03年の219校から3割増の286校と一気に伸びて2位に浮上。フランス語も235校から248校と増えたが、3位に転落した。
ただ履修者数は全体で4万8356人(公立2万6641人、私立2万1715人)のうち、トップは2万2161人の中国語だったが、フランス語は9427人で2位を守り、韓国・朝鮮語は8891人で3位。開設校数の4位は105校でスペイン語とドイツ語が並んだが、履修者数はドイツ語が4198人で、スペイン語の2688人を上回った。
一方、04年度に高校が行った海外への修学旅行の行き先で、中国は1万4708人と02年度の3万6607人に比べ6割減と大幅に落ち込んだ。同じアジアの韓国が2割、シンガポールも4割減少し、同課は「主にSARS(新型肺炎)や鳥インフルエンザの影響」とみている。1位はオーストラリアで3万3970人。【長尾真輔】