北野武(ビートたけし)監督(58)の最新第12作「TAKESHIS’」が5日、全国約150館で封切られた。
東京・丸の内プラゼールでの初回上映後、舞台あいさつに立ったたけしは「よくぞ客がいるなあ。今まで自分の映画は“座頭市”以外、褒められたこともないし、明日からはがらがらなんだろうなあ」と自ちょう気味。「撮ってる時は、頭がおかしいというか体調のそううつがものすごく出た。自分でも完全にストーリーが分かっていない。でも、ゴダールやフェリーニの難しさに比べれば100分の1」と虚勢を張った。
共演の美輪明宏は「ブルーのドレスで、3億円の宝石をつけて歌うシーンを撮ったのに、まるまるカットされた。北野監督にだまされたわ」と恨み節で、会場の笑いを誘った。