静岡県伊豆の国市の県立高校1年の女子生徒(16)が母親(47)に劇物のタリウムを飲ませたとして殺人未遂容疑で逮捕された事件で、少女の部屋から押収されたパソコン内の日記の詳細な記述が判明した。
母親とみられる「Atom」という名前の人物に、「僕」という人物がタリウムとみられる「碧(みどり)の小枝」を摂取させる様子が詳細に描かれていた。静岡県警は、日記の記述と母親の病状など事実と一致する部分も多いことから、「僕」を少女とみてさらに裏付けを進める。
調べでは、日記は「真実の口」という名前のフォルダーに記録。「僕」という人物が「Atom」に「碧の小枝」を与える内容を、日付を追って書いていた。実際に母親が入院した10月2日の日付では「Atomが入院した。父が呼んだ救急車で連れて行かれた」と書かれるなどしていた。
この日記には「Atomが足が痛いと訴えている。僕が入れたのだ。試すために」などと、母親を使ってタリウムの効果の実験をしていたことを示唆する内容もあった。県警は、事件の動機解明につながるものとみている。
一方、少女は調べに対して容疑を否認しているという。【古関俊樹、鈴木英世】