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紀宮さま:「深いご慈愛の中でお育ていただきました」
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朝見の儀で天皇、皇后両陛下にあいさつする紀宮さま=皇居・宮殿「松の間」で12日午後2時4分、尾籠章裕写す
紀宮さまの結婚前の皇室儀式が12日、天皇、皇后両陛下に感謝の気持ちを込めた別れの儀式「朝見(ちょうけん)の儀」ですべて終わった。今日まで育ててくれたことへのお礼を述べる紀宮さまを、何度も見つめ直す両陛下。古式ゆかしき儀式にも、娘を送り出す親の気持ちが垣間見えた。
◇朝見の儀であいさつ
午後2時から始まった朝見の儀に、紀宮さまはロングドレスで臨んだ。皇居・宮殿「松の間」で待つ天皇、皇后両陛下の前で、「今日まで長い間、深いご慈愛の中でお育ていただきましたことを、心よりありがたく存じます」などとあいさつ。これに対し燕尾(えんび)服姿の天皇陛下は「務めを立派に果たし、家族をやさしく支えてきたことを深く感謝しています。2人で力を合わせて楽しい家庭を築くよう願っています」などと述べた。
また、ロングドレス姿の皇后さまは「どうか新しい生活においても家庭を大切にしつつ、社会のよき一員となっていかれますように」といつもより小さな声でゆっくりと応えた。あいさつの後、紀宮さまと両陛下は別れのさかずきをかわし、儀式の作法通りにご膳(ぜん)に箸(はし)を立て、約15分で儀式を終えた。【遠山和彦】
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