結婚式を終えて、黒田慶樹さん(40)と清子さん(36)は15日午後2時から、帝国ホテルで記者会見に臨んだ。新生活について、黒田さんは「2人で力を合わせて一歩一歩進んで参りたい」。清子さんは「両陛下や家族との日々を大切に心に持ちながら、新たにさまざまなことを学び、黒田家の1人として新しい生活に臨んで参りたいと思います」などと述べた。
会見の一問一答と宮内記者会への文書回答は次の通り。
--式を終えられて今の率直な感想をお聞かせ下さい。
黒田さん 本日に至るまで、さまざまな方々に支えて頂きながら、良き日を迎えることができました。両陛下をはじめ、皇族方のご出席も頂き、滞りなく式が行われましたことを心より感謝いたしております。
清子さん 両陛下、そして黒田の母に見守って頂きながら、滞りなく式が執り行われましたことを安堵(あんど)しております。婚約を発表しました日より、多くの方々にお祝い頂き、支えて頂きながら今日を迎えられましたことを深く感謝しております。
--これからの新しい生活に向けての抱負などをお聞かせ下さい。
黒田さん 互いの考えを尊重しつつ、心安らぐ静かな家庭を築いていきたいと存じております。新しい生活を始めて間もないころは、慣れないことも多かろうと存じますし、また予期せぬこともあろうかとは存じますが、二人で力を合わせて一歩一歩進んで参りたいと存じております。
清子さん 朝見の儀の折に陛下よりこれまでの生活の中で培ってきた物を更に磨き、というお言葉を頂きました。
今後の生活については、まだ見当のつかない部分が多くありますので、そのお言葉をどのように生かしていくか、いったならばよろしいか分かりませんが、両陛下ともに新しい生活をすべてを切り替えたものではなく、今までの延長線上に置いて下さったそのお気持ちをとてもうれしく思いました。
両陛下や家族との日々を大切に心に持ちながら、新たに様々なことを学び、黒田家の一人として新しい生活に臨んで参りたいと思います。
(以下は文書による質問と回答)
--今朝、両陛下、お母様とはどのようなあいさつを交わされましたか。
黒田さん 朝、私から母に「ありがとうございました」と申しましたところ、母は「今日からは家庭を持つのだから、常にその責任をよく考えて、行動するように」という趣旨のことを申しました。
清子さん 私からは今までのお礼とお別れを申し上げますと、陛下は「これからは皇后様がなさっていらっしゃったように、慶樹さんはもちろんのこと、慶樹さんに連なる人々と慶樹さんの仕事を大切に考えるように」と仰り、その後、優しい眼差しで「今後、公的な行事を共にすることはなくなるが、家族の絆は変わらないので、折々にいらっしゃい」と仰って下さいました。皇后様は、しっかりと抱きしめて下さり「大丈夫よ」と何度も仰って下さいました。