海上自衛隊機が宮崎県串間市付近の上空で、民間とみられる小型ヘリコプターと異常接近(ニアミス)したとして、同機の機長が17日、国土交通省に報告した。同省航空・鉄道事故調査委員会は、事故につながる恐れのあるトラブル(重大インシデント)として、調査官の派遣を決めた。けが人はなかった。
同省によると、報告したのは、下総飛行場(千葉県)発鹿屋飛行場(鹿児島県)行きの海上自衛隊機(YS11TA型、乗員9人)。
串間市付近の上空(高度約915メートル)で16日午前11時31分ごろ、自衛隊機が時速約315キロで飛行中、左前方50~100メートルにヘリを発見、右に回避した。最接近した際の高度差は約9.1メートルで、海自機はヘリの下を通る形で回避した。
ヘリからは飛行計画書(フライトプラン)は出ておらず、海自鹿屋ターミナル管制所でも存在を把握していなかった。ヘリはそのまま飛行し、特定されていない。
同省は、民間とみられるヘリが有視界飛行をしていた可能性が高いとみている。
【長谷川豊】