自民党内閣部会(木村勉部会長)は13日午前、皇室典範改正についての中間報告を示し、了承された。皇位継承について男系維持と女性・女系天皇容認の両論を併記、そのうえで女系容認については「できることなら男系継承が今後とも維持されることが望ましい」との文言を盛り込み、男系維持派に配慮した。
現行の皇室典範については男系、女系のいずれの立場でも、安定的な皇位継承を維持するため「早急な見直しが必要」と結論付けている。中間報告が今後の党内議論のたたき台となるが最終報告の策定は予定されておらず、改正は次期首相の判断に委ねられる。また別紙を付け、(1)将来における男系維持の可能性(2)旧皇族復帰への国民の理解(3)皇位継承順位--など8分野で男系、女系両派の意見を並べた。
この日の部会では、「男系維持が望ましい」との文言が盛り込まれたことについて評価する意見が出される一方、「やむを得なく女系を容認するというのは後ろ向きな内容だ」との疑問も出た。【野口武則】
毎日新聞 2006年6月13日 11時31分