政府・与党の少子化対策に関する協議会(主宰・安倍晋三官房長官)の小委員会が14日午前、首相官邸で開かれた。猪口邦子少子化担当相が児童手当の乳幼児加算など新たな少子化対策の内容と来年度から実施する方針を示し、了承された。近く協議会で正式決定し、7月に閣議決定する「骨太の方針」に盛り込まれる。
新たな対策は乳幼児手当加算などの家庭への子育て支援、働き方の改革、社会意識改革のための国民運動推進などが柱。働き方の改革では、長時間労働の是正や少子化対策に協力する企業への優遇措置などを盛り込んだ。
猪口氏は事業に必要な財源には触れなかったが、7月上旬に取りまとめる歳出入改革の中で財源を確保し、来年度予算で措置される見通しを示した。少子化対策のための税制改正の検討にも言及した。猪口氏は会議終了後、記者団に「総合的、体系的、多角的な対策で、わが国として初めて体系的な対策が了解された」と語った。
同小委は猪口氏のほか内閣、財務、文部科学、厚生労働など関係副大臣と自民、公明両党の関係部会長らで構成している。【渡辺創】
毎日新聞 2006年6月14日 11時14分