9日、レバノン南部の道路を行軍するイスラエル兵士=AP
【カイロ高橋宗男】ロイター通信によると、レバノン南部で戦闘を続けるイスラエル軍の地上部隊は10日未明、国境から北10キロの地点まで進撃した。作戦の目的は、イスラム教シーア派民兵組織ヒズボラがヒアムという町に設置するロケット弾発射拠点の制圧とし、同軍はこれ以上北進はしない方針を示した。
イスラエル政府は9日、レバノン侵攻の拡大を承認したが、10日始まった作戦は、この承認を受けての地上侵攻とは別の作戦とみられる。
また、イスラエル軍は、ヒズボラとの9日の戦闘で、イスラエル兵15人が死亡、ヒズボラ側にも40人の死者が出たことを明らかにした。
一方イスラエルのテレビは外交筋の話として、レバノン南部の戦闘で死亡したヒズボラ兵の中に複数のイラン革命防衛隊員が含まれていたと伝えた。ヒズボラはロイター通信に「でっちあげだ」と否定した。