今年3月に投開票された愛知県東海市議選で、期日前投票と投票当日に同じ名前で「二重投票」したケースが、2件あっことがわかった。同市選挙管理委員会は、「選挙長が立会人と協議して、有効と認めた」と、いずれの票も有効票として扱ったという。
市選管によると期日前投票では、入場券を持たずに訪れた有権者は、本人の住所、氏名、生年月日を聞き、本人確認した後、宣誓書を書いて投票してもらっていた。しかし、投票日当日、期日前投票を済ませた有権者2人が、入場券を持って投票所を訪れ、「自分は投票したことはない」と主張したため、免許証などで本人と確認、仮投票として受け付けた。開票前に選挙長が立会人と協議、期日前投票の票も、どれが本人の票がわからないため、いずれも有効票とした。
市選管では、期日前投票にきた2件が、本人か別人かは確認できないといい、「今後受け付け業務を厳密に見直したい」としている。同選挙は定数24に対し、29人が立候補した。最下位当選者と次点との差は22票で、2件の票で当落が変わることはない。【林幹洋】
毎日新聞 2006年9月20日