元横綱がスイーツ指南--。大相撲の元横綱大乃国の芝田山親方(43)が今月、巡業などで出会った全国のおすすめ菓子の紹介本「第62代横綱大乃国の全国スイーツ巡業」(日本経済新聞社、1400円)を出版した。大の甘党で、菓子作りも趣味。テレビの料理番組でその腕前を披露している親方は「取り上げたお菓子はどれも『絶対にうまい』と太鼓判を押せるものばかり。一家に一冊置いて活用を」と訴える自信作だ。
同書では全国86店の140種類の菓子を写真入りで紹介。地方場所などで各地を訪れた際に、その地で自ら食して味を確かめたものばかり。和洋問わず、それぞれの菓子のおいしさとともに、出会った時の思い出などもつづられている。
お相撲さんといえば、「ちゃんこ鍋に日本酒」のイメージだが、親方の場合は「子どものころからあんこの違いにもうるさかった」という筋金入りの甘党。角界入り後もおいしいと思った菓子は、包み紙などを保存してきた。今回は、それを元に出版社の協力を得て取材を進めた。また、甘い物好きが高じて、大関時代からは趣味で菓子作りにも取り組んできた。現在は「菓子作りの道具は衣装ケース二つ分ぐらいある」。それらを駆使してケーキ作りなどに励む姿も紹介されている。
「価格的にも高級品から手ごろなものまでそろえた。取り寄せて楽しむのはもちろん、人に贈り物をする際の『参考書』にもできる」。堂々たる体格の親方は、現役時代にも劣らぬ圧力で自著の活用術を訴える。【飯山太郎】
毎日新聞 2006年9月25日