日本高校野球連盟は21日、大阪市内で開いた定例の審議委員会で108件の不祥事を協議し、4校を有期の対外試合禁止、5校の指導者を有期の謹慎処分とするよう日本学生野球協会審査室(3月8日開催予定)に上申することを決めた。また、今年度に報告があった不祥事は2月時点で1026件にのぼり、過去最多だった前年度(960件)を上回った。
このほか、第79回選抜大会の出場校と補欠校で6件の不祥事が報告された。東海地区補欠1位校の海星(三重)は部員のいじめと自転車窃盗で、野球部と報告遅れの野球部長を警告処分相当として上申する。センバツに出場する千葉経大付(千葉)は部員の窃盗、高知(高知)は部員の部内暴力、創造学園大付(長野)は一般生徒が窃盗した自転車に同乗、鹿児島商(鹿児島)は3年生部員の卒業試験不正行為、北海道地区補欠2位校の駒大岩見沢は部員の万引きが発覚し、いずれも厳重注意処分とした。出場には差し支えはない。
この日、選抜大会の臨時運営委員会も持ち回りで開かれ、週刊誌で学校長の不祥事が報道された中京(岐阜)は事実無根と全面否定。大阪桐蔭(大阪)は非常勤講師が飲酒運転で死亡事故を起こしたが、講師は野球部と関係がなく、両校とも予定通り、大会に出場することを確認した。
有期処分の上申内容は次の通り。
【対外試合禁止処分】神奈川・日大高(部員の部内暴力、いじめ)▽大分・大分東明(部員の部内暴力、喫煙、飲酒)▽富山・高岡第一(部員のバイク窃盗、無免許)▽千葉・千葉学芸(部員の喫煙)【謹慎処分】大阪・大阪工大高の野球部長(部員の部内暴力の報告遅れ)▽長野・阿南の野球部長と監督(講演会で部員が元プロに技術指導受ける)▽宮城・大崎中央の監督とコーチ(部内暴力、暴言)▽茨城・鉾田一の監督(部内暴力)▽神奈川・藤沢翔陵の監督(部内暴力)
毎日新聞 2007年2月21日 20時03分