大相撲春場所(3月11日初日、大阪府立体育会館)の新番付が26日発表され、19歳の栃煌山(とちおうざん)が新入幕した。前相撲から所要13場所での入幕は年6場所制定着後、史上9位タイのスピード出世。栃煌山は「立ち合いの馬力を磨きたい」と抱負を述べた。
3月9日に20歳になる栃煌山は幕内最年少。大阪府内の宿舎で会見し「(年齢は)意識せず、マイペースで行く」と述べた。同期入門の豪栄道や、同い年の稀勢の里の名を挙げ「強い人はたくさんいる。頭で当たって勝てるように頑張る」と気合を込めた。
4年前に部屋を継いでから、初めて新入幕力士を出した春日野親方(元関脇・栃乃和歌)は「(昇進が)早くて実感がない。いつ挫折するか心配なぐらい」と言いながら笑顔。「『当たって押す』に徹すれば、道は開ける」と期待する。
新関脇には23歳の琴奨菊、新小結にモンゴル出身としては7人目の時天空がそれぞれ昇進。三役経験者の霜鳥、若の里が再入幕を果たした。
朝青龍は、04年初場所から20場所連続の一人横綱。大関陣では千代大海が在位49場所となり、史上1位の貴ノ花の50場所にあと「1」と迫った。栃東は8回目のカド番。【和田崇】
○…時天空は、初土俵から4年半で新三役に。大阪市内の宿舎で会見し、「こんなに早く三役に上がれてうれしい。自分の立ち合いを磨いて勝ち越しを目指す」と春場所への意気込みを語った。二枚げりやけ返しなど足技の印象が強いが、最近では突っ張りも効果的に使う。時天空は「まだまだ。突っ張りももっと練習して体得したい」と意欲十分だ。
毎日新聞 2007年2月26日 19時31分 (最終更新時間 2月26日 19時39分)