近年、インターネットの急激な発展に伴い、オンラインゲームは中国のIT産業の成長をけん引するまでの新興産業になってきている。しかし、人材不足が今後を楽観視できない状況にさせている。19日付で中国新聞社が伝えた。
特に深刻なのが開発を担当できる人材の不足。ある業界関係者は、ゲーム業界の人材不足とユーザー数の急激な増加は著しく不均衡で、人材の育成が、今後の中国のオンラインゲーム産業を左右するだろうと指摘している。
現在、中国のオンラインゲームのユーザー数は3000万人を超えているのに対し、ゲーム製作者は3000人あまり。この差は現在も開くばかりだ。中国で流行っているゲームの多くが日本製や韓国製であることもこの事実を証明している。
中国独自のソフトの開発の遅れは、そのまま中国国内市場のシェア争奪戦から離脱せざるをえず、中国独自の消費者ニーズの把握に最も有利な立場にいるはずの中国企業が苦戦を強いられることになり、業界関係者は頭を悩ませている。
中国情報産業部と香港職業訓練局、北京匯衆益智公司は19日、中国で初の試みとなるオンラインゲームプログラマー育成プロジェクトとして、「ゲーム学院」の開校式典を開催、情報産業部の関係筋は、中国オンライン産業に対する「政策的支援」に言及した。
この政策的支援は情報産業部のほか、中国科学技術部も共同で行い、オンラインゲームについて、「IT領域における重点的に発展させるべき支柱産業の一つに位置づける」としている。
IDC(インターナショナル・データ・コーポレーション)の発表によると、2003年、中国のオンラインゲームのユーザーは1380万、市場規模は13.2億元。07年には、ユーザーが4180万、中国ネチズンの29.5%に達する見込み。(編集担当:黒川真吾)