川崎市立宮崎中(同市宮前区)の男性教諭(55)が、知的障害のある1年生の女子生徒について「5~6歳の小学生」「目をそらすように、話をしないように」と、同級生からのいじめを助長する発言を繰り返していたことが分かった。市教委は22日、教諭を減給1カ月(10分の1)の懲戒処分、村上雄一校長を戒告処分にしたと発表した。
市教委によると、教諭は昨年4月から1年生を担任。障害児学級に所属していた女子生徒は国語など4科目だけ教諭のクラスで勉強していたが、生徒8人から「気持ち悪い」「うるさい、死ね」と言葉によるいじめを受けるようになった。女子生徒の保護者は昨年5月から学校に相談していたが、教諭は同10月、母親に「生徒に彼女が嫌いなら見なくていいと言った」と説明したという。
教諭は他の生徒に「ここにいる君たちは12~13歳の中学生だけど、この中に1人5~6歳の小学生がいると思って行動しろ」と発言、いじめている生徒にも「その子が見たら目をそらすように、話をしないように、かかわらないようにしなさい」と指導していた。
同校は昨年11月から、女子生徒がクラスで学ぶ際は、この教諭に教務主任をつけるようにした。しかし女子生徒は翌12月、精神的に不安定になり4日間学校を休んだという。女子生徒の父親(55)は毎日新聞の取材に「何度も学校に訴えていたのに何もしてくれなかった」と憤っている。
市教委は教諭に4月から半年間、研修を受けさせ、教壇に復帰させるか判断する。【山衛守剛】
毎日新聞 2007年3月22日 23時05分