スウェーデンで現在、1783年に建造された世界最大の木造帆船「イエーテボリ号」の復元が進められている。スウェーデン第2の都市イエーテボリで3日、同船の命名式が盛大に開催される。復元「イエーテボリ号」は2005年、中国への旅に出発する予定。かつての「海のシルクロード」に沿って、260年以上前に行われた中国への航海を再現する。在スウェーデン中国大使館が明らかにした。
「イエーテボリ号」は、中国・スウェーデンの交流史の証人だ。清朝時代(1644~1911年)、優れた航海技術を持つスウェーデンは、海上交通による中国との貿易・文化交流をスタートした。中国航路に最初に投入した船が「イエーテボリ号」だった。1783年の進水後、広州港との間を3往復し、中国産の磁器や絹織物、茶葉、香料などを欧州へ輸送。これら商品は高級品として、欧州の上流社会でもてはやされたという。「イエーテボリ号」は1745年、3回目の中国行きからの帰還直前、イエーテボリ沖で沈没した。
復元「イーエテボリ号」は、当時の寸法どおりに建造されており、2005年には建造が完了する予定。3カ月間のテスト運航と訓練の後、イーエテボリ港を出発する。スペイン、ブラジル、喜望峰、オーストラリア、インドなどを経て2006年に広州に到着し、上海にも寄港。復路は香港、シンガポール、モーリシャス、南アフリカ、ロンドンを経由する。18世紀のルートをほぼ再現する計画だ。(編集MM)
写真は、「イエテボリ号」の全景
「人民網日本語版」2004年9月1日