18日に行われたドイツの総選挙は、女性党首が率いる野党連合の得票がシュレ-ダー首相の連立与党の票をわずかに上回る結果となりました。しかし、政権を担える過半数には届かず、今後の連立次第では、シュレーダー首相の再選の可能性も残されています。
「シュレーダー政権は敗北しました。これは良いニュースです」(野党連合 メルケル党首)
開票開始からわずか30分で勝利宣言を行ったのは、今回の選挙戦を優位に進めた野党連合の首相候補、キリスト教民主同盟のメルケル党首でした。
しかし、一方のシュレーダー首相も負けてはいません。
「次の4年間も、私が安定した政権運営をします」(シュレーダー首相)
メルケル党首の予想以上の苦戦によって、双方が勝利宣言をしてしまうという異例の事態。注目の選挙結果は、得票率で連立与党42.4%、保守・リベラルの野党連合が45.0%と僅差で、いずれも過半数には届きませんでした。
首班指名で勝つためには、連邦議会で過半数が必要なことから、どちらが政権に就くとしてもこれまでの連立の枠組みを崩さなければならず、ドイツの政界は、当面、予断を許さない状況が続くことになります。