乳児を虐待し重傷を負わせたとして、警視庁成城署は23日、東京都世田谷区南烏山2、同区認定の「保育ママ」、岡文代容疑者(42)を傷害容疑で逮捕した。頭を揺さぶられて脳に障害が起きる「揺さぶられっ子症候群」とみられるが、傷害容疑で保育担当者が逮捕されるのは異例。
調べでは、岡容疑者は7月12日午前、自宅で預かっていた生後5カ月の女児を強く揺さぶるなどし、頭蓋内出血と眼底出血の重傷を負わせた疑い。女児の様子がおかしいため、自ら119番。女児は救急車で病院へ運ばれ、揺さぶられっ子症候群の症状が見つかった。6月末にも岡容疑者宅から帰宅後、ミルクを吐くなどの異常が見られ、入院したという。
保育ママは区の認定を受け、低年齢児を毎日一定時間、自宅で預かって保育する制度。揺さぶられっ子症候群では父親が子供を死亡させて逮捕された事件がある。だが、虐待の意思がなかったと処分保留で釈放されるケースもあり、検察当局は立件を慎重にしている。【鈴木泰広】