女子ゴルファー日本一を競う日本女子オープン(神奈川・戸塚CC西、6453ヤード)第2日の30日、通算でアンダーパーをマークしたのは、わずか4人。前日に首位を分けた宮里藍が、5バーディー、2ボギーの通算6アンダーとスコアを伸ばし、難コースを一人抜け出した。4打差の2位に藤井かすみ、井上葉香(ようこ)。さらに1打差の4位で福嶋晃子が追う。諸見里しのぶは通算イーブンでトップに6打差の5位タイ。昨年覇者の不動裕理は通算5オーバー。同9オーバーまでの61人(アマ3人を含む)が決勝ラウンドに進出、横峯さくらは1打足りず予選落ちした。
また、アマチュアの金田久美子(沖学園高1年)は、17番グリーンでパッティングの際、ボール・マークよりボール1個分ほど前にボールをリプレースし、パットしたのを競技委員が指摘。「誤所からのプレー」で2打罰となり、通算7オーバーから同9オーバーとなった。
▽不動裕理 (3バーディー2ボギーで1打縮めるも)コースをどう攻めていくか、把握できていない。パットのラインも読みきれてない。残り2日間、イーブンに戻すのが、目標になりますね
◇さくらも脱帽
ラフを伸ばしてフェアウェーを狭めるなど、難しいコース設定。宮里藍は連日のベストスコア69で、1人優位に立った。予選落ちの横峯が、「(宮里のスコアに)すごいですね。違うところを回っているみたいです」と脱帽、予選ラウンドでの力の差を認めざるを得なかった。
宮里は「ショットは昨日より良くなったと思います、完ぺきではないですが」と言った。1日、1、2アンダーの目標を上回ったのは、前日同様、長いバーディーパットが二つほど、決まったからだ。
このまま一人旅できるかどうかは、不満が残るショートパットの出来次第だろう。「明日からも確実にスコアを伸ばしていきたい。今後の自分のプラスになることですから」。スコア同様、優等生の発言が続く。【松本照雄】
○…「初お給料をいただけるのが楽しみです」。プロデビュー戦予選通過の喜びを、こう表現した諸見里。前日からずっとパープレーが続き、28ホール目で8メートルの長いバーディーパットがやっと決まった。これで流れに乗るかと期待されたが、またもパーのトンネルが続き、最終ホールで15メートルほどを3パットのボギー、通算でイーブンの壁を破れなかった。
後半は、下半身の動きが十分でなく、ショットが左へ流れたそうだ。「明日からは、パットをしっかり狙って攻めていき、またノーボギーのプレーをしたいです」。上位にいくほど、給料は増える。
○…アマチュアの金田久美子(福岡・沖学園高1年)は、17番グリーンでパッティングの際、マークした地点から球1個分ほど前にボールを置いたのを競技委員が指摘。ゴルフ規則20-7c「誤所からのプレー」で2打罰を受け、通算7オーバーから同9オーバーとなった。
金田は9番グリーンでも、同伴競技者から同様の指摘を受けたが、競技委員らが事実関係を確認できなかった。
金田は「無意識のままやってしまった」と反省。日本ゴルフ協会競技委員会も、悪意と判断するだけの材料はないとして、失格の処置がとられる「重大な違反」には該当しないと判断した。