○巨人2-1中日●
巨人が接戦を制し、4連勝。五回、清水の右越えソロで同点とし、八回に阿部の右越えソロで勝ち越した。上原は4安打1失点で完投し8勝目。中日は三回に荒木の中前適時打で先行したものの、その後は打線が振るわず、4連敗。
▽巨人・堀内監督 上原の投球はよかった。ほとんど本来の投球に戻っているんじゃないか。
▽中日・落合監督 結果がすべて。小笠原、鈴木はまあまあのものを見せてくれた。
◇最後まで意地見せるか 落合・中日
巨人に3連敗を喫した中日。落合監督は「誰が(優勝を)あきらめるんだ。何であきらめるんだ」と薄っすら笑みさえ浮かべていたが、選手たちはうつむくばかり。この対照的な姿が終戦ムードを深く印象付けた。
勝負どころでつまずいた原因は打線の沈黙ぶりだろう。前夜こそ桑田から4点を奪ったが、この日は上原にひねられる。直球とフォークを巧みに配され、凡打の連続。同点とされた直後の六回1死二塁の場面でも井端が中飛、立浪が二ゴロに倒れ、好機を逃した。
昨年は一、二番の機動力でかき回し、つなぎの野球でリーグを制した。今の打線に、その面影もないが、落合監督は「打つ手はある。どんなことを見せてくれるか楽しみだ」と言う。まだ数字上は逆転優勝が消えたわけではない。どこまで建て直せるか、最後まで意地を見せてもらいたい。【田中義郎】