11月6日の松田優作さんの十七回忌に合わせてさまざまな追悼企画が用意されていることが分かった。夫人で女優の松田美由紀(44)はメモリアルブック「松田優作全集」を監修し、命日当日に発売。この前後には映画祭が都内で開催される一方、「暴力教室」などの主演映画がファンの要望に応えてDVD化される。
優作さんが39歳の若さで他界したのは1989年11月6日。悲報は列島に衝撃をもたらしたが、ことしは十七回忌を迎える。
この16年間、美由紀夫人は3人の子育てに奮闘。長男・龍平(22)に続いて、二男の翔太(20)も3月に放送されたTBSドラマ「ヤンキー母校に帰るSP不良少年の夢」で俳優デビュー。父親のあとを継いだ2人の男の子と海外留学中の長女(18)を立派に育てあげた。
子育ても一段落し、美由紀夫人もドラマ「新・天まで届け4」(TBS)や舞台「ドレッサー」で本格的に女優活動を再開。十七回忌に寄せては自らメモリアルブックのプロデュースに動き、命日の発売にこぎつける。
「松田優作全集」と題して、幻冬舎から出版。「優作が亡くなった39歳まで生きるのが人生の目的だった」と話す美由紀夫人が、「その年齢を過ぎてみて初めて(優作さんの仕事、思い出を)振り返ることができた」と一大決心しての精力的な仕事となった。
一昨年、3000部限定で扶桑社からネット発売されたものに、新たに直筆の秘蔵ノートやレコーディング時の未公開写真などを加えた432ページ。優作さんが台本に細かく書き込んだメモや当時の新聞記事なども盛り込んだ。まさしく「優作さんのすべて」が盛り込まれたお宝本だ。
関係者によれば、写真1枚、文章の1文字に至るまで美由紀夫人が監修。11月1日に始まる「松田優作映画祭」の初日に夫人が会見、優作さんの思い出を語る予定だ。
≪人気5作品DVDボックス化≫ファンからの要望が高かった「暴力教室」「俺達に墓はない」「ヨコハマBJブルース」「それから」「ア・ホーマンス」の5作品がDVDボックス化される。11月21日に東映ビデオから発売。2万3625円。
≪くりぃむ上田が映画祭≫11月1~3日、8~10日に東京・有楽町のニッポン放送内スタジオで開催。自他ともに認める“優作マニア”の「くりぃむしちゅー」上田晋也(35)をプログラミングディレクターに迎え「松田優作映画祭」を行う。「家族ゲーム」「蘇える金狼」「ア・ホーマンス」などを追悼上映。