来年のワールドカップ(W杯)ドイツ大会を決めたウクライナとの試合に向け、日本は同じダイヤモンド型でも、ラトビア戦よりは守備に重きを置いた布陣で臨むことになりそうだ。
今回は中田浩を左サイドバックから本職の守備的MFに戻して、前回は稲本が担った中盤の底での守り役とし、稲本は松井(ルマン)に代わって、1列前の位置(左右は別)に入った。ただ稲本自身が「松井のような形にはならない。前とのバランスに注意し、中央の空いたところをカバーしたい」と話すように、攻め重視の姿勢だった松井とは異なって、守備的な役割をこなすことになる。そのなかで、攻撃参加の持ち味も発揮できるかがポイントだ。
ラトビア戦で後半2失点する原因となったのは、陣形が間延びして最終ラインと守備的MFの間に、相手FWが自由に動けるスペースが出来てしまったこと。このためカウンターの早い縦パスによって、最終ラインで1対1の状況を簡単に作られてしまい、守りが崩壊していった。
10日の紅白戦前には、守りのマークの受け渡しを徹底的に確認。中田浩は「最終ラインから声をかけてもらわないといけない」と話し、坪井も「攻めているときにもバランスを整えることが必要」と注意点を挙げる。
ウクライナも、堅い守りからエース・シェフチェンコ(ACミラン)とボロニン(レーバークーゼン)の2トップにボールを預けるスタイル。守りをきちんと確認しておかないと、ラトビア戦の後半のような、厳しい展開になる。【小坂大】