北海道電力は、泊原子力発電所で従来よりウラン濃度の濃い高燃焼度燃料を使用する方針を固め、道などの自治体に連絡していたことが13日、分かった。北電は、道と地元4町村(泊村、共和町、岩内町、神恵内村)の了解を経て、国に申請する方針だ。予定では1号機で08年夏、2号機で09年春の実施を目指しているほか、増設の3号機に使用する。
計画によると、ウラン235の濃縮度を4・1%から4・8%に高めて燃焼度をアップさせ、使用済燃料の発生量の約2割削減を図る。また、高燃焼度燃料の導入で制御棒増設が必要となるため、原子炉容器上部のふたを取り替える。このタイプの燃料を導入しているのは、四国電力伊方原発など4原発ある。
今回の計画変更は、北電や道、4町村で結ぶ安全協定に基づき、道と4町村の事前了解が必要になる。道と4町村は、北電側の正式な申し入れを受け、安全対策や効果について説明を求める。
【田中泰義】