米アマゾン・コムは3日(米国時間)、書籍をページ単位、章単位で販売するサービス「アマゾン・ページズ」を発表した。本を買わなくても、必要な部分だけインターネット上で読めるようにする。一方、本を購入後、追加料金を払えば、外出先でもネットで読める「アマゾン・アップグレード」も開始する。
「ページズ」は、書籍の実物を手にすることはできないものの、アマゾンのウェブサイトでページの画像を閲覧する権利を買う形となる。開始時期や料金は発表しておらず、米メディアによると、来年中に1ページ当たり数円相当で始めるもようだ。
一方、「アップグレード」は、買った本を自宅に置いたままで、職場や旅行先でも読めるのがメリット。インターネットを利用可能な場所ならばどこでも、アマゾンに接続して閲覧できる。例えば、本の価格が20ドルならば、追加料金は2ドル程度になるもようだ。
アマゾンは、取り扱い書籍の約半分で、全文検索機能(日本でのサービス名「なか見!検索」)を利用できるが、これと新サービスを連携させる。全文検索を実行し、該当ページだけ購入する、という使い方が可能になる。
出版社によっては、ばら売りを認めない可能性があるが、大方は計画に好意的とみられる。新サービスは、図書館でコピーしていた読者を、便利なオンライン購入に導く可能性があるが、本を一冊丸ごと買う人が減ってしまうリスクもありそうだ。【南優人/Infostand】
アマゾン
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