宇宙航空研究開発機構(JAXA)は13日夜、探査機「はやぶさ」が小惑星イトカワへ投下した小型探査ロボット「ミネルバ」との通信が途絶えたと発表した。イトカワに着地したというデータは得られていないという。
ミネルバは当初予定より高い地点で分離され、13日午前9時半ごろ以降、通信が途絶えた。JAXAは、ミネルバが上昇し、はやぶさから遠ざかったのではないかとみている。
一方、ミネルバは分離直後に搭載カメラで、はやぶさの写真撮影に成功。はやぶさ経由で地球に電送された写真では、はやぶさの太陽電池パネルの先端部が写っていた。宇宙へ打ち上げられた無人探査機の姿が撮影されたのは初めてという。
プロジェクト代表の川口淳一郎・宇宙科学研究本部教授は「ミネルバのイトカワへの到達は極めて難しいが、探査ロボットとして必要な機能は確認された」と話した。【永山悦子】