三菱UFJフィナンシャル・グループは17日、05年9月中間決算の業績予想を上方修正した。最終利益は経営統合前の旧三菱東京フィナンシャル・グループと旧UFJホールディングスの単純合計で、9月下旬時点の予想より700億円多い6350億になり、トヨタ自動車の5705億円を超える見込み。不良債権処理費用が減り、巨額の利益につながった。
同日、旧三菱東京分の最終利益予想を2300億円から3000億円に引き上げた。不良債権処理で積み立てた貸し倒れ引当金が3000億円程度戻ったため。大口の不良債権処理にめどがつき、過去の積み立て分が不要になり、利益に繰り入れられた。旧UFJも9月に最終利益予想を1400億円から3350億円に上方修正していた。
他の大手銀行も、不良債権処理費用が減り、相次いで最終利益を上方修正している。大手銀行6グループの最終利益は計1兆6000億円超と、バブル期を上回る過去最高水準となる見通しだ。