【千葉1-0浦和】スコアレスドロー寸前の後半ロスタイム、千葉MF水野のミドルシュートが浦和のDF闘莉王に当たってコースが変わった。「シュートレンジだったので思い切り打った」と言う水野の執念のゴールで勝ち点3を獲得。首位G大阪との勝ち点差を4に縮めた。次節はG大阪との直接対決。ナビスコ杯決勝の再現に水野は「あの時とは違うサッカーになると思うけど、しっかり勝ちたい」と意気込む。オシム監督は「覆水盆に返らず。私たちが駅に着いたら列車は出発していた」と得意の比喩(ゆ)で過去の取りこぼしを悔やんだが、まだまだ逆転優勝をあきらめたわけではない。
≪ギド監督「V現実的でない」≫浦和はロスタイムの痛恨の失点で首位G大阪との勝ち点差を詰めることはできなかった。後半、再三の好機を外し、41分には、MFエスクデロが1分間で立て続けに2回の警告を受けて退場。ブッフバルト監督は「彼はフェアなプレーをする選手。あのジャッジできょうのゲームは決まった」と厳しい判定を嘆いた。三都主は左太腿を痛めて途中交代。酒井は警告をもらって次節磐田戦は出場停止となった。指揮官は「あと2ゲームで勝ち点4差(で優勝)は現実的ではない。今、考えるのは次の2試合をいかに勝つか」と優勝から大きく遠のいたことを認めた。
≪怒りのサポがバス包囲≫試合後、浦和サポーターの一部がスタンドに居座り、別のサポーターが選手バスを取り囲んで足止めするなどの行為に出た。ブッフバルト監督がサポーターと話し合うとの話もあったが、行き違いで指揮官が引き揚げてしまったことが発端。ブッフバルト監督がバスを降りてゴール裏のサポーター約80人と話し合い「最後まで戦う」と約束し2時間後に収まった。また、スタジアム外ではサポーター同士の小競り合いで浦和サポーター1人が負傷し、救急車で病院に運ばれた。
スポーツニッポン 2005年11月24日