【クーサモ(フィンランド)武藤佳正】ノルディックスキーのワールドカップ(W杯)ジャンプ個人第1戦(K点120メートル、HS142メートル)は24日、当地で予選を行い、出場した日本勢5人のうち、開幕戦初出場の一戸剛(アインズ)が113.5メートルで62人中22位に入り、ただ一人予選を突破した。昨季総合13位で予選免除の伊東大貴(土屋ホーム)とともに25日の本選に出場する。
同16位の葛西紀明(土屋ホーム)、山田大起(北野建設)はともに105メートルで38位、東輝(日本空調)が99メートルで54位、岡部孝信(雪印)は96メートルで57位。4人は本選に進める35位以内に入れなかった。
○…ユリアンティラ・ヘッドコーチ(HC)が就任して初めてのW杯で、5人が出場した日本勢の予選突破は一戸だけ。来年2月に迫ったトリノ五輪に向けて厳しい船出となった。
国内外の2度の選考を経て決めたメンバーで臨んだ今大会。小雨が降り、助走速度が落ちるという悪条件に、トレーニングジャンプで130.5メートルを飛んだ昨季総合16位の葛西や東、岡部の30代のベテラン3選手も予選を通過できなかった。
課題だった踏み切りを改善するため、日本チームは夏以降、筋力強化に取り組んできた。ユリアンティラHCは「とても難しい条件だった。本当の実力ではない」と言いながらも、「パワーは向上しているが、ジャンプとマッチさせなければいけない」とさらなる問題点を指摘した。
毎日新聞 2005年11月25日 9時43分 (最終更新時間 11月25日 10時03分)