千葉県松戸市の「マブチモーター」社長(現会長)、馬渕隆一さん(73)方で02年8月、妻と長女が殺害され、自宅が放火された事件で、強盗殺人罪などで起訴された守田克実被告(55)が、馬渕さん方事件の後、「同じ年に東京と千葉で2人を殺した」と供述していることが分かった。小田島鉄男被告(62)=同罪などで起訴=も関係者に同様の証言をしており、捜査当局は容疑が固まり次第、両被告を強盗殺人容疑などで再逮捕する方針。
供述した事件のうち1件目は、02年9月24日に東京都目黒区の歯科医師、青柳文雄さん(当時71歳)が自宅1階居間で刺殺され、指輪が奪われた強盗殺人事件。青柳さんは両手首を電気コードで縛られていた。
2件目は、同年11月22日、千葉県我孫子市柴崎台の金券ショップ社長、大島寿夫さん(同69歳)方で妻の君江さん(同65歳)が殺害された事件。君江さんの首にはひものようなものがまかれ、室内は窃盗目的で物色した形跡があった。
守田被告はすでに二つの事件を認める上申書を提出しており、捜査の結果、青柳さん方からは小田島被告と同じB型の血液型が検出され、大島さん方からも有力な物証が出たという。また、馬渕さん方事件で、両被告は妻と長女の首をネクタイで絞めて殺害したとされ、手口も似ている。
一方、小田島被告は否認していた馬渕さん方事件について、供述調書として記録されることは拒否しているものの、調べに対しては全面的に認めているという。