英ソフォスは30日(現地時間)、ウィンドウズを狙うウイルス(トロイの木馬)で、感染したパソコンから偽情報を“放送”する新種に警戒を呼び掛けた。同じネットワーク内の他のパソコンの画面に、「スパイウエアが見つかった」などと表示。対策ソフトと称する製品を売りつけようとする。「Paymite-J」と名付けられた。
例えば、感染機が社内ネットワークにつながっていれば、同僚のパソコンに偽表示を送る発信源になってしまう。文面は英語で、「システムからのメッセージ」という書き出し。「すぐに手を打たないと、障害が発生する恐れがある」と脅し、製品を売るウェブサイトのアドレスを示す。ソフォスはプレスリリースに、この表示の画像を掲載した。
従来もアダルトサイトを見た時などに、似たような表示が現れることはあった。しかし、今度はサイトに接続していないのに出てくるため、だまされる恐れがある。これまでの手口では、だれに対しても同じ文面が示されたが、このウイルスの場合、受信側のIPアドレスを文中に盛り込むので、もっともらしく見える。ソフォスは、パソコンを怪情報の“放送局”にしないようにと、注意を喚起した。【南優人/Infostand】
ソフォス
http://www.sophos.com/
2006年5月31日