サッカーのワールドカップ(W杯)で、大型スクリーンで試合を生中継するパブリックビューイング会場の埼玉スタジアム(さいたま市緑区)には、18日昼過ぎから続々とサポーターが集まった。雨にもかかわらず、午後8時の開場前には1キロ以上の列に。青のユニホームで顔に日の丸をペイントしたり、ボールをかたどった着ぐるみ姿の人も。「がけっぷちの戦い。日本からパワーを届けたい」と声をはり上げた。
列の先頭は、16日夕から並んだという千葉県浦安市、整体師、田中宣博さん(34)。ドイツに向かう予定だったが家庭の事情で断念し、オーストラリア戦も埼玉スタジアムで声援を送った。「みんなが一体になって絶対に勝つ」と力を込めた。東京都北区、会社員、高橋洋子さん(26)は「悔いの残らないよう、選手も私たちも精いっぱい戦う」と話した。
また、友人4人と駆けつけた仙台市の専門学校生、佐久間龍二さん(18)は「スタジアムでの応援は初めて。選手を熱い気持ちで後押ししたい」。家族3人で来た埼玉県所沢市の主婦、三田郁美さん(24)は「決勝に進めるなら、のどがつぶれても良い。力の限り応援する」と興奮を抑えられない様子だった。【鳴海崇】
毎日新聞 2006年6月18日 21時19分