引退を表明したサッカーの中田英寿選手がワールドカップ(W杯)ドイツ大会で対戦相手の情報収集役として日本代表と行動をともにしていた元ブラジル代表のジュニオール氏に、W杯後に引退する意思を打ち明けていたことが分かった。
同氏が3日、自宅のあるブラジルのリオデジャネイロで、共同通信の電話取材に明らかにした。
ジュニオール氏によると、中田選手は「もうサッカーをすることに喜びを感じられない。以前のようにモチベーションが持てない」と話した。
同氏は、中田選手とほかの日本代表メンバーとの間で意思の疎通がうまくできていなかったとの見方について「中田自身が常に完ぺきを目指していたから、同僚にも多くを求めたのは当然」と中田選手に理解を示した。
ジュニオール氏によると、中田選手はブラジルに敗れて1次リーグでの敗退が決まった後に「ひどく感情的になっていた」という。
同氏は「彼の身体的能力からすれば、あと2年はいい状態でプレーできた。引退はとても残念」と話した。(リオデジャネイロ共同)
毎日新聞 2006年7月4日 9時54分