パロマ工業(名古屋市)の瞬間湯沸かし器による一酸化炭素中毒事故について、経済産業省は当初、17件で死者15人と発表したが北海道内では90年にも2人が死亡する事故があったことが新たに分かり、死者は計17人で道内が9人となった。
新たに分かった事故は90年12月11日、帯広市で発生。木造2階建てアパートの1階で女性店員(20)が浴槽で、その上の階の男性会社員(27)が脱衣所付近でいずれも一酸化炭素中毒死した。女性店員方のパロマ製瞬間湯沸かし器内の配線が改造され、ガス漏れの際の安全装置が作動せず、適切な排気装置が設置されていなかった。
死亡した男女の遺族が92年2月に湯沸かし器の販売会社のパロマとガスを供給していた帯広ガス、家主を相手に1億600万円の損害賠償を求める訴えを釧路地裁帯広支部に起こした。【有田浩子】
毎日新聞 2006年7月17日