92年に福岡県飯塚市で小学1年生の女児2人(いずれも当時7歳)を誘拐、殺害したとして殺人などの罪に問われ、1、2審で死刑判決を受けた無職、久間三千年(くまみちとし)被告(68)の上告審弁論が21日、最高裁第2小法廷(滝井繁男裁判長)であった。弁護側は「有罪の根拠となったDNA鑑定は信用出来ない」と改めて無罪を主張、検察側は「被告が犯人であることは明らか」と上告棄却を求めて結審した。判決期日は後日指定される。
1、2審判決によると、久間被告は92年2月20日、飯塚市内の路上で、登校中の女児2人を自分のワゴン車に誘い込んで絞殺、遺体を同県甘木市(現在の朝倉市)内の山中に捨てた。
久間被告は捜査段階から一貫して事件への関与を否認していたが、福岡地裁、福岡高裁とも「状況証拠を総合的に判断すれば、被告が犯人だと認められる」と判断していた。【木戸哲】
毎日新聞 2006年7月21日 20時14分