島根県・隠岐諸島の知夫(ちぶ)村で、一部の市町村民税5万7000円を5700万円と誤って総務省に申告したため、今年度に受け取れるはずだった地方交付税が3300万円少なくなるミスがあったことが25日、わかった。小島からなる同村は人口725人。財政規模は約10億円しかなく、突然の財源不足に同村は頭を抱えている。
県や同村によると、総務省に出す書類の税額の単位は「千円」なのに「円」と勘違い。5万7000円のつもりで57000「千円」と記入、5700万円の税収があったと申告した。今月4~6日に提示された総務省の試算結果をチェックするうちミスが発覚。本来約5億7400万円の交付税が5億4100万円になってしまった。同省に修正を求めたが後の祭り。不足分の交付は07年度以降になる。
地方交付税は地方自治体の財源不足を補てんして算定するため、税収が増えれば額が減る。
影原正美村長は「うっかりした単純なミス。交付が1年遅れるのは仕方ないが、村民に理解してもらいたい」と話している。【酒造唯】
毎日新聞 2006年7月26日