東京都町田市の石阪丈一市長(59)=前横浜市港北区長=の政治団体が横浜市幹部に政治資金パーティーへの参加や献金を電子メールで呼びかけた問題で、神奈川県警捜査2課は25日、石阪市長と秘書を務めていた長女(29)、横浜市の北薗義広前市長室長(54)の3人を政治資金規正法違反(公務員の地位利用)の疑いで横浜地検に書類送検した。北薗前室長は容疑を認めているが、石阪市長と長女は「刑事責任はない」と否認しているといい、石阪市長は近く在宅起訴される見通し。
調べでは、石阪市長らは昨年11月29日の政治資金パーティーを控えた同5日、横浜市の局区長ら約80人に対し、パーティー参加や1口5000円の政治献金を呼びかけるよう依頼するメールを送信。同14日にも部下への声かけを要請するメールを再度送った疑い。
石阪市長は「メールを送ったのは長女」などと弁明していたが、県警は石阪市長と北薗前室長が事前に電話やメールで送信について協議していたとの証言を得て、市長が送信に積極的に関与したと判断した。石阪市長は罰金刑以上が確定し公民権が停止されると、地方自治法の規定により失職する。
石阪市長は2月の市長選で無所属で立候補し、初当選した。
毎日新聞 2006年7月26日