安倍晋三官房長官は、9月の自民党総裁選前に所属する森派を離脱する意向を固めた。複数の安倍氏周辺が明らかにした。正式には8月下旬の出馬表明に併せて明らかにする方針。派閥横断の幅広い支持を集める狙いだ。
福田康夫元官房長官の不出馬により、森派は安倍氏支持でまとまっている。ただ、安倍氏の支持層は、中堅、若手を中心に党内に広がっており、安倍氏側は派閥色が強まれば反発を招きかねないと判断。旧来の派閥主導による総裁選びと一線を画し、政策論争を重視することで国民的な支持を得たい考えもあるようだ。
総裁選前の派閥離脱について、安倍氏周辺は26日、「時代の流れだ。既に安倍氏は幅広く支持を得る体制を整えている」。また別の関係者は「党内の安倍支持層には森派への拒否感がある。広範な支持を得るには当然のことだ」と述べた。
毎日新聞 2006年7月26日 11時18分