愛知県半田市の市議と市幹部らが札幌市で開かれた、「全国都市問題会議」に参加した際、14人が2日目の予定をすっぽかし、“観光”へ出かけていたことが分かった。市議らは政務調査費を使って出かけており、25日の市議会各派代表者会議では「議員の権威を失墜する」と批判が出された。市民からも「政務調査費の使い方が問題になっている折、不見識」と、憤りの声が上がっている。【林幹洋】
同会議は、全国の自治体、議会関係者が自治体運営やまちづくりについて研修する目的。全国市長会や開催都市などが主催、毎年開いており、今年は7月20、21日、札幌市で開催された。半田市からは議員16人が1人22万5000円の政務調査費で、市から助役、部長の計2人が出張扱いで参加した。
一行は19日に札幌入り、20日の会議は全員が出席した。21日は午前中がパネルディスカッション、会議は午後0時10分閉会し、午後は4コースに分かれて、行政視察が組まれ、同市議らはビール工場などに参加予定だった。
ところが、18人中、3議員と前日に帰郷した1議員を除く、議員12人と市幹部2人が、午前、午後の予定を無断でキャンセル、富良野方面に出かけたという。視察バスの集合時間に、14人が来なかったことから、他都市の議員らから指摘され、いなくなったことが分かった。
議員ら一行は、タクシーで旭山動物園(旭川市)へ向かったが道路が渋滞したため動物園へは行けず、富良野市でラベンダーを見たという。
25日の各派代表者会議では、議員らは「会議初日に旭山動物園の園長の話を聞き、動物園に行く方が行政視察より実があると軽率に判断した。反省している」と謝罪、政務調査費を使ったことについては「町おこしにつながるので、問題ないと思った」と述べた。同行した助役は「一緒に、と誘われた。軽率だったと反省している」と語った。
「市民オンブズ知多半島」の松村薫事務局長は「すっぽかした上に、政務調査費の使い方が問題になっている折に、観光旅行かと勘違いしている行為で、もってのほか」と憤っている。
毎日新聞 2006年7月26日 3時00分