アカウミガメの産卵地として知られる福岡県福津市勝浦の海岸で、産卵の監視活動をしていた福岡市の専門学校生(18)が7月30日、落とし穴に落ちて仕掛けられていたくぎで負傷した。近くには海水浴場もあり、県警宗像署は悪質ないたずらとみて傷害容疑で調べている。
市生活安全課などによると、30日午前1時過ぎ、地元の自然保護団体でNPO法人「つやざき千軒いきいき夢の会」の市ウミガメ特捜隊の女子学生が落とし穴(直径約40センチ、深さ約40センチ)に落ち、中に仕掛けてあったくぎ付きの板を踏んだ。くぎ(長さ約8センチ)は学生の靴底を貫通し、約3センチの深さで刺さったという。
夜が明けてから付近を調べたところ、計6個の落とし穴が見つかり、すべてにくぎを打ち付けた板が置かれていた。穴には竹や細い木を置いてビニールをかぶせ、砂がかけられていたという。ウミガメ特捜隊長の秦信男さんは「海水浴客がけがをしなかったのがせめてもの幸い。絶対に許せないいたずらだ」と話している。【中原剛】
毎日新聞 2006年8月3日