大阪府茨木市のマンションなどでの女性連続監禁事件で、無職、村本卓也容疑者(42)=逮捕監禁、傷害容疑で逮捕=が97年にスナック店員の当時22歳の女性を監禁した際、女性の子供も一緒に監禁していたことが府警捜査本部の調べで分かった。当時2歳の男児。女性の母親が救出した時には、2週間以上食事を与えられず、極度に衰弱し、体にあざもあったという。女性も栄養失調状態で、暴力を振るわれて肋骨(ろっこつ)を骨折していた。事件の被害者は6件7人になり、子供の被害者は初めて明らかになった。
調べでは、村本容疑者は97年ごろ、同市のスナックで知り合った女性に「借金の肩代わりをしてあげる」などといって接近。父親が所有する同市中総持寺町の自宅マンション4階に誘い出し、監禁したとみられる。村本容疑者が外出したすきに、母親が助け出して監禁が発覚した。
関係者によると、母親が助け出そうとした際も、女性は「また殴られる」と村本容疑者に異常におびえ、マインドコントロールされているような様子だった。村本容疑者からの仕返しを恐れて警察にも届けなかったという。
村本容疑者が関与したとみられる事件は、95年6月ごろから当時20歳の女性を約半年監禁したケースから、逮捕容疑となった今年2~7月の会社員女性(24)監禁事件まで計6件。村本容疑者が95年以前に結婚式を挙げてわずか1週間後に、婚姻届を出さずに別れていたことも判明。村本容疑者が暴力を振るっていたことが原因だったとみられ、捜査本部は一連の事件との関連を調べる。【石川隆宣、隅俊之】
毎日新聞 2006年8月7日