千葉県香取市の特別養護老人ホーム「杜の家」(多田晴雄施設長)で昨年10月、認知症の男性入居者(当時92歳)が、非常勤の男性職員(同24歳)に腹部を殴られる虐待を受けていたことが分かった。職員は事実関係を認め、同年11月に依願退職した。
県高齢者福祉課と施設によると、職員は昨年10月17日午後7時ごろ、トイレ介助中に男性が激しく抵抗したのに腹を立て、わき腹を3回殴った。2日後に腹部の内出血を別の職員が見つけて、虐待が判明した。男性入居者のけがは治り、現在も同施設で生活しているという。
同施設には49人が入居。施設は男性の家族に謝罪し、施設長ら5人を減給処分にしている。【中川紗矢子】
毎日新聞 2006年8月9日