米国産牛肉の輸入が半年ぶりに解禁されたのを受け、米国に本拠を置く会員制倉庫型量販店「コストコ」の日本法人(東京都目黒区)は9日午前、国内5店舗のうち幕張店(千葉市)など首都圏3店舗で米国産牛肉の販売を開始した。輸入再開後の店頭販売は初めて。同社は尼崎店(兵庫県尼崎市)など残る2店舗でも商品が届き次第、販売を始める。
販売を再開したのは、他に多摩境店(東京都町田市)と金沢シーサイド店(横浜市)。幕張店では午前4時から店内に牛肉を搬入し店頭に並べた。同10時の開店直後から、牛肉売り場には客が集まり、人だかりができた。肩ロースのブロックを購入した男性会社員(27)は「政府が安全性を確認しているから不安はない。豪州産より断然安いと思う」と話していた。
国内大手スーパー各社は「米国産牛への信頼が得られていない」(イトーヨーカ堂)などと販売に慎重な姿勢を崩していないが、コストコは「政府が輸入再開を決めており、安全性は確認できていると思う」と話している。【宇田川恵、三沢耕平】
毎日新聞 2006年8月9日