世界反ドーピング機関(WADA)のパウンド委員長は9日、このところ相次ぐ有力選手のドーピング(薬物使用)違反について「氷山の一角」と表現し、ドーピングとの戦いを強めるよう、政府機関や競技団体に勧告した。
同委員長はオタワシティズン紙への寄稿文で、検査で陽性反応を示したことが発覚した陸上のジャスティン・ガトリン(米国)と自転車のフロイド・ランディス(米国)に、過ちを認めて共犯者を明らかにするよう促した。同委員長はランディスについて「あなたとあなたの競技を破滅させたのは彼ら(共犯者)だ。ランディス氏は自転車競技の救世主になりうる。(違反を)否定し続ければ、人生が疑惑と冷笑の対象になるだけ」などと記し、ガトリンにも同様のメッセージを送った。(共同)
毎日新聞 2006年8月10日